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2010年9月25日 (土)

あがり症克服(3)

コミュニケーションスクール・セルフコンフィデンスの主宰者・新田祥子の公式ブログです。7・8・9月は「あがり症」をテーマについて書いています。詳しく知りたい方は新田の著書 「心臓がドキドキせずあがらずに話せる本」&「練習3分 あがらない話し方教室」をお読みください。ホームページもぜひご覧ください。→ http://www.droppies.com/

季節を一瞬で変えてしまう気圧とは何なのか・・・最近の新田はそれが知りたくて仕方がありません(*^.^*)。

さて、今日も合い言葉の、「ご無沙汰してます!」で始めたいと思いますが(゚ー゚;、
本日はこれまでの内容を整理する意味も含め、「人は学習する動物である」という視点から、あがり症克服について書いてみたいと思います。

新田は常々、あがり症は場数ではどうにもできないと提唱しています。

なぜ場数ではどうにもならないのか。ひと言で理由を説明するならば、“人は恐怖心に慣れることがないから”の一語に尽きます。

「あがり」は他者からの評価を気にし、「自尊心」を守ろうとして発動される情動(身体変化を及ぼすほどの強い感情)です。
その情動は、自己の存在(=自尊心=生命)に対する脅威から発動していますから、刃物を振り回す暴力人間への恐怖心よりも強烈な恐怖を喚起します。

また、人は「学習」による記憶の上書きで対処行動を身につけていく動物ですから、ドキドキしながらの場数は、まさに負の記憶の上書きにほかなりません。

ドキドキや震えは表層的に知覚できる感覚ですが、人の脳は、ドキドキや震えなどの身体症状を生起させる神経細胞の活性化や筋肉の収縮などをシステムとして学習し、記憶します。

つまり、ドキドキしながら場数を踏むということは、脳内の内的システムを強化することであり、そのシステムが定着してしまうと、「スピーチ」や「プレゼン」や「会議」といった言葉にさえ神経細胞が反応し、身体症状が出てしまうということです。

(そのために精神科医は投薬で、身体症状が出ない状態を作ります)

必要なのは、「ドキドキしないで話せている」場数です。

そのためにセルフコンフィデンスでは、最初のスピーチからドキドキせずに話すことの実現を必須とし、「身体症状の知覚がない状態で話す」記憶の上書きを重視しているのです。

なお、話し方教室に通っているときはドキドキしないで話せるという人もいると思いますが、そのような人も脳内情報が変わっていませんから、場が変わったりプレッシャーを感じるような場面に遭遇すると条件反射が出てパニックに陥り、あがってしまいます。

どのような場面でもあがらずに話すためには、
・条件反射を遮断し、
・一定期間の「あがらずに話せた」という記憶を上書きし、
・新たなあがりを作らないために脳を管理すること、
が大事で、まさに、あがり症の克服とは、「あがらない脳」をつくることであり、脳内情報を安心感で満たすマネジメントなのです。

新田はそのような視点でカリキュラムを作り、指導・介入しています。

本日は以上です(*^-^)。

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コメント

初めまして。
話をすることが苦手で、いろいろ書物を読んできて、新田さんの御本を知り、こちらにアクセスした次第です。
大勢の前で喋ることに苦手意識はありますが、少しずつ慣れていきたいと考えています。10月7日には30人程度を前に、数分程度喋る予定になっております。(コミュニケーション講座の進行役をするのです)
一対一でする会話がなかなか続かないので、困っています。気持ちのキャッチボールが苦手なんです。
書くことは好きなんです。ブログ運営してます。(新しいDIARY)
長くなりました。この辺で失礼します。

投稿: ひわたし | 2010年9月27日 (月) 21:19

先日はお世話になりました。

 さて、「場慣れ」について、私の体験を書いてみたいと思います。

私は以前、人前で話すことが多い職業に就いていました。初めのうちは、苦手意識もドキドキなどの身体反応もあり、大変苦労しました。
そのうち、パターン化された話の内容が完全に頭に入り、我ながら話が上手くなったと思った頃、ドキドキが少なくなり慣れたように感じました。

ある時、知人の結婚式でスピーチを頼まれました。その頃は、仕事で話すのに慣れていると思っていたため、気軽に引き受け、当日を迎えました。もちろん、原稿もしっかりと準備して。

ところが、予想に反して実際のスピーチはあがりまくりで、声も手も足も震えっぱなしでボロボロのスピーチになってしまいました。
それ以来、人前で話すことに対して、前以上に苦手意識を持つようになってしまい、引っ込み思案になってしまいました。

場数をこなしたことで、話す技術は上手くなっていたようなのですが、状況が変わったときや聴衆の性質が変わった時に適応できないことを強く感じました。

また、今振り返ると、以前は人前で話すことに慣れてはいたけれども、決して楽しんではいなかった、むしろ苦しいのを無理に抑え込んでいたように感じます。

新田さんの講座を受講した今はその背景が理解でき、脳をマネジメントすることの重要性を認識しています。

長くなりましたが、何かの参考になればと思い書かせていただきました。

投稿: ささき | 2010年9月28日 (火) 22:07

ひわたし様

はじめまして、新田祥子でございます。
コメント、ありがとうございます。

進行役はいかがでしたか?
ぜひ良い点に注目してほめてあげてください。
それがあがらない脳をつくるコツです^^;。

また、会話のキャッチボールは、心理的なルールや会話のルールを知ると、実践しやすくなります。
ぜひ「会話が続く話し方教室」のご高覧を^^;。

さて、ひわたし様には、若干のスピーチ不安と対人不安があるようですね・・・。

何故だろうと考え、ブログを拝見しました。
そして、原因かもしれないと思えるヒントをひとつ見つけました。

ブログで「厳しかった父」のことを書かれていましたが、
もしかしたら、ひわたし様は幼少期に、「…でなければならない」や、
「…であるべき」という思考がインプットされてしまったのではないでしょうか。

実は、「…であるべき」といった考え方や受け止め方は、脳の不安感情を生起しやすくします。

人は出来事や物事を「脳内情報」によって判断しますが、
この脳内情報は、幼児期から現在までの体験や知識など学習によるさまざまな記憶が集合したものです。

また、幼児期に獲得した反応スタイルはパターン化し、成人後の行動や思考として表出されますが、その結果として、プラスやマイナスの感情が発生します。

人は自分の感情は最も早くキャッチアップでき(一節によると0.05秒)、
またセキュリティ機能をもつ脳はマイナス面に注目するように出来ていますから、
「…であるべき」といった絶対的思考や否定的な反応スタイルをもつ人は、
通常よりも不安感情を認識しやすい脳内環境が作られてしまいます。

上記から、ひわたし様がコミュニケーション場面で感じる不安感情の原因の一端を推測するのですが、これ以上説明すると長くなりすぎますので止めますね^^;。

なお、人の脳はとても論理的に出来ていて、新しい情報がインプットされて納得ができると、不安感が安心感に変わります。

あがり症克服についてはこれからも書いていきますので、
ぜひまたお立ち寄りください。

コメント、ありがとうございました^^。

投稿: 新田祥子 | 2010年10月14日 (木) 12:01

ささきさん、コメントありがとうございます^^。

場数では解決できないことを、体感されていたのですね。

人間の脳は、不測の事態に対して常にセキュリティを稼働させており、
自尊心を傷つける“恥”や“恐怖”の記憶は、消えることがありませんから、
単なる場数というのは、“ヘソで茶を沸かす”のと同じぐらい荒唐無稽なことですね。

仮に、練習や準備をすることで不安感が軽減することはあっても、
脳内情報や予期不安などに変化がありませんから、
実践時にはより強度な身体症状が出てしまうだろうと思います。

ささきさんの場合も、まったく無防備で結婚式に臨んだため、
余計に脳がパニックに陥り、強烈なあがりとして認識されたのだろうと思います。

今は大丈夫になりましたから、これからも脳をマネジメントして、プレッシャーに強い脳づくりをしてください^^。

またお会いしましょう!^^

投稿: 新田祥子 | 2010年10月14日 (木) 14:23

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